ドローン情報基盤システムDIPSでの申請メモ

ドローン情報基盤システムDIPS(Drone/UAS Information Platform System)で目視外飛行許可を電子申請した時のメモです。HobbynetのHFR-155やatorie_m_m/Sky townのPetit Trainerは、DJI等のようなメーカの完成した製品ではないので、自作機として申請しました。

【追加情報】以前はこの記事の内容で申請が通ったのですが、2020年10月時点で、本記事の内容では某航空局の申請が通らなくなりました。
追加が必要な情報は下記のようです。但し、実際に申請を通したわけではないので、どの程度のことを書けば申請が通るのかが不明です。航空局の許可さえ取れば良いと勘違いする人が増えてきたことによる対策として追加されたのかも知れません。(今のところ、FPVについては200g未満の機体しか無いのと、暫く先のRCクラブの150m更新申請の状況を見て、対応を考えたいと思います。)

【飛行経路図について】<申請書作成(2/4) 4.(1)>
○飛行経路に第三者の立入を防止するための、補助者の位置を図示してください。
※補助者は、飛行範囲をすべてカバーできるように、必要数の人数を配置してください。
【土地管理者との調整について】<申請書作成(4/4)(その他詳細等入力)>
第三者の土地や道路上空などを考慮せず、土地管理者や近隣住民等と特別な調整を行わないで無人航空機を飛行させた場合、騒音等、トラブルの原因となる可能性があります。
つきましては、以下の点を考慮して申請書に記載してください。
◆各種法令等に抵触しない範囲に飛行範囲を限定してください。
◆飛行範囲における土地管理者等との調整を実施し、以下に係る事項について申請書《その他特記事項》に記載してください。
『土地管理者等名:』・『調整結果:』
※申請者が土地管理者の場合はその旨記載してください。

1. ここで紹介する申請条件

DIPSでは申請条件により、入力する項目が異なります。ここでは、以下の条件の時に必要な項目を紹介します。

2.申請に必要な情報とファイル(- 必要な情報、* 必要なファイル)

予め下記情報とファイルを準備しておくと、スムーズに手続きを進めることができます。

- Eメールアドレス:
- 氏名:
- 住所:
- 電話番号:
- パスワード:
- 秘密の質問:
- 秘密の質問の答え:
- 申請者ID:アカウント開設時にメールで送られてくる。
- 機体製造者名:自作
- 機体名称:
- 機体の種類:飛行機、回転翼機、滑空機、飛行船
- 最大離陸重量:
- 製造番号等:他の機体と重ならない番号/文字であれば、何でもよい。
- 自作機かどうか:
- 改造の有無:
改造をしている場合は、以下の情報が必要
- 改造の概要:
- 飛行特性への影響の有無:
- 飛行させる方法への影響の有無:
機体基準適合の詳細項目は、申込画面に表示されるリンクで確認できる。[適合]か[該当せず]を選択する。
- 機体一般の全ての基準:
  • 鋭利な突起物のない構造であること(構造上、必要なものを除く。)。:適
  • 無人航空機の位置及び向きが正確に視認できる灯火又は表示等を有していること。:適
  • 無人航空機を飛行させる者が燃料又はバッテリーの状態を確認できること。:適
- 遠隔操作の機体の全ての基準:
  • 特別な操作技術又は過度な注意力を要することなく、安定した離陸及び着陸ができること。:適/該当せず
  • 特別な操作技術又は過度な注意力を要することなく、安定した飛行(上昇、前後移動、水平方向の飛行、ホバリング(回転翼機)、下降等)ができること。:適/該当せず
  • 緊急時に機体が暴走しないよう、操縦装置の主電源の切断又は同等な手段により、モーター又は発動機を停止できること。:適/該当せず
  • 操縦装置は、操作の誤りのおそれができる限り少ないようにしたものであること。:適/該当せず
  • 操縦装置により適切に無人航空機を制御できること。:適/該当せず
- 自動操縦の機体の全ての基準:
  • 自動操縦システムにより、安定した離陸及び着陸ができること。:適/該当せず
  • 自動操縦システムにより、安定した飛行(上昇、前後移動、水平方向の飛行、ホバリング(回転翼機)、下降等)ができること。:適/該当せず
  • あらかじめ設定された飛行プログラムにかかわらず、常時、不具合発生時等において、無人航空機を飛行させる者が機体を安全に着陸させられるよう、強制的に操作介入ができる設計であること。:適/該当せず
* 機体を前、横、上から見た機体の写真(3枚):画像サイズは640x640程度。縦横比は1:1。
- 操縦装置名称:送信機の型番
- 操縦装置製造者名:
* 設計図又は写真名称:送信機の写真。画像サイズは640x640程度。縦横比は1:1。
- 最高速度(km/h):
- 最高到達高度(m):
- 電波到達距離(m):
- 飛行可能風速(m/s以下):
- 最大搭載可能重量(kg):
- 最大使用可能時間(分):
* 機体の取扱説明書:上記緒元を記載したファイルを.docx、.xlsx、.pdf等で作成。
上記の数値は下記規定を参考にすると良いでしょう。
- 送信機のスティックモード:モード1/モード2
- 操縦者氏名:
- 操縦者氏名カナ:
- 操縦者住所:
- 講習団体による技能認証を受けている場合は受講情報
これまでの飛行の実績(飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船)
- 総飛行時間:
- 夜間飛行時間:
- 目視外飛行時間:
- 物件投下経験:
- 飛行の目的:[趣味]
- 飛行許可が必要な理由:[目視外での飛行]
- 飛行理由:[飛行の目的と同じ]
- 飛行開始日と期間(最大1年間):開始は申請から2週間以上先とします。
- 飛行を予定している場所の都道府県市区町村名等
地図
拡大率の異なる2つの地図(広域図、詳細図)をDISPで(オンラインで)作成します。
残念ながら予め作っておいた地図を使うことはできません。
DIPSの地図作成は、国土地理院のシステムの機能を一部制限したものを使用しているようです。

事前に国土地理院のサイトで地図作成の練習をしておくと良いと思います。国土地理院のサイト:http://www.gsi.go.jp/
国土地理院のサイトの[地理院地図]をクリックし、マウスで所望の位置を拡大表示します。右上の[機能]から[ツール]-[作図・ファイル]と辿ると、作図ができます。
作図した地図を印刷し、実際の申請時の参考にすると良いと思います。
地図の書き方:https://drone-kyoka.com/dips
- 申請先:次のページの「申請の提出先について」を参照:https://www.dips.mlit.go.jp/portal/file_download
- 自動操縦システムを装備し、機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できること。:[機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できる。自動操縦システムは装備していないが、補助者が常に飛行状況や周囲の状況を監視し、操縦者に必要な助言を行うことで安全を確保する。]
* 資料及び写真等:「機体に搭載されているカメラ」と「カメラ映像が表示されているモニタ画面」の写真を1つに結合したファイル(.jpg)
- 地上において、無人航空機の位置及び異常の有無を把握できること(不具合発生時に不時着した場合を含む)。:[プロポの画面において機体の位置及び異常の有無等を把握できる。]
* カメラのビデオ映像を静止画にしたファイル(.jpg)
- 電波遮断等の不具合発生時に危機回避機能(自動帰還機能、電波が復帰するまで空中で位置を維持する機能等のフェールセーフ機能):"電波断絶時に所定のサーボ信号を出力し、スロットル等を絞るフェールセーフ機能。"
- 保険会社名:
- 保険商品名:
- 補償金(対人):
- 補償金(対物):

申請手順例

下記サイトの「ドローン情報基盤システム操作マニュアル」に書いてあります。
https://www.dips.mlit.go.jp/portal/file_download

使用環境のブラウザはInternet exploler 11が指定されていますが、他のブラウザでも使用できるようです。
Firefoxでは、「www.dips.mlit.go.jp は不正なセキュリティ証明書を使用しています。」とエラーがでます。エラーが出たら、https://www.gpki.go.jp/apca2/を開き[Firefoxをご使用で「安全な接続ではありません」が表示される方はこちら]をクリックして、「アプリケーション認証局2(Root)自己署名証明書」をインポートします。

以下の説明で[ ]の表記は、そのボタンを押す、その内容を選択するという意味です。" "の表記は、その内容を書くことを示します。

アカウント開設

  1. ドローン情報基盤システムDIPS(Drone/UAS Information Platform System)の「はじめての方」の[個人]をクリック。
    https://www.dips.mlit.go.jp/
  2. 利用条約を読み[同意する]。
  3. 申請情報を入力し[次へ進む]、[登録する]、[OK]
    (申請情報は、メールアドレス、氏名、住所、電話番号、パスワード、秘密の質問などです。)
    (「氏名」と「氏名かな」の苗字と名前の間にスペースを入れてはいけません。)
  4. メールが届くので、指示に従い本登録をします。メールに申請者IDが書いてあるので、忘れないようにメモしておきます。

ログイン

無人航空機飛行許可申請を開始するために、まずDIPSのページからログインします。(申請者IDは登録時のメールに書いてあります。)
https://www.dips.mlit.go.jp/

申請に必要な情報を準備する:無人航空機情報の登録・変更

1) [無人航空機情報の登録・変更]
2) [ホームページ掲載無人航空機以外](既に入力済みの機体を修正する場合は、[編集])
3) 機体情報管理/機体情報編集(基本情報)
1. 機体の情報を入力してください。
  • 製造者名:"自作"
  • 機体名称:"マルチロータ機HFR155V2"
  • 機体の種類:[回転翼航空機]
  • 最大離陸重量:"0.2"kg
  • 製造番号等:"保険番号+連番"
    他の機体と重ならない番号/文字であれば、何でもよい。
2. 自作機ですか?:[はい]
3. 改造はしていますか:[いいえ]
(1) 改造をしている場合は、改造の概要を記載してください。:空欄
(2) 飛行特性への影響はありますか?:[いいえ]
(3) 飛行させる方法への影響はありますか?:[いいえ]
[次へ進む]
4) 機体情報管理/機体基準適合情報
4. 機体一般の全ての基準に適合していますか。:[適]
5. 遠隔操作の機体の全ての基準に適合していますか。:[適]
6. 自動操縦の機体の全ての基準に適合していますか。:[該当せず]
[次へ進む]
5) 機体情報管理/機体基準適合追加情報
8. 機体仕様が分かる資料(設計図又は写真)を追加してください。
前、横、上から見た機体の写真を[参照]で指定する。
画像サイズは640x640で十分だと思います。縦横比は1:1が良いです。
9. 操縦装置の情報を入力してください。
  • 操縦装置名称:"T10J"
  • 製造者名:"双葉電子工業株式会社"
  • 設計図又は写真名称:送信機の写真を[参照]で指定します。
    画像サイズは640x640で十分だと思います。縦横比は1:1が良いです。
10. 機体の運用限界について取扱説明書を確認の上、入力してください。
自作機の場合、この入力フォームの意図が分かりません。[取扱説明書等に記載がありません]をチェックしても、取扱説明書を添付しないと「取扱説明書を入力してください。」とのエラーが出て登録できません。そこで、適当なファイルを添付すると、「「取扱い説明等に記載は有りません」にチェックがある場合は最高速度の入力は不要です。」とのエラーが出て、緒元が入力できません。よって、以下のようにしました。(もしかすると、取説の無い自作機の場合は、最高速度の申請が不要という意図なのでしょうか!?)
  • 最高速度(km/h):140
  • 最高到達高度(m):149
  • 電波到達距離(m):1000
  • 飛行可能風速(m/s以下):8
  • 最大搭載可能重量(kg):1
  • 最大使用可能時間(分):20
[取扱説明等に記載は有りません]のチェックをすべて外す。
・取扱説明書:上記緒元を記載したファイルを作り[参照]で指定する。
上記数値は下記規定を超えない範囲で設定したものです。下記規定を参照していることを上記ファイルに記載します。
  • 日本模型航空連盟規定のF3U カテゴリーのマルチローター機の機体仕様限界(http://www.jmaf.jp/f3umultirotor.pdf)
  • 日本模型航空連盟規定の機体仕様限界(http://www.jmaf.jp/jmf1.pdf)
11. 飛行させる方法について入力してください。
・モード:[モード1]
[登録する]

操縦者情報の登録・変更

[操縦者情報の登録・変更]
[新規作成(HP掲載団体技能認証なし)]
操縦者情報管理 操縦者情報編集(HP掲載団体技能認証なし)
1. 操縦者の氏名、住所を入力してください。
  1. 操縦者氏名 (必須):
  2. 操縦者氏名カナ (必須):
  3. 住所 (必須):
2. 講習団体による技能認証を受けている場合に入力してください。
3. 10時間以上の飛行経歴を有していますか?:[はい]
4. 安全に飛行するために必要な知識を有していますか?:[はい]
5. 安全に飛行するために必要な一般技量を有していますか?:[はい]
6. 安全に遠隔操作するために必要な一般技量を有していますか?:[はい]
7. 安全に自動操縦するために必要な一般技量を有していますか?:[自動操縦は行わない]
8. これまでの飛行の実績について入力してください。
飛行機 回転翼航空機 滑空機 飛行船
総飛行時間(時間) 50 50
夜間飛行時間(時間)
目視外飛行時間(時間) 2 2
物件投下経験(回)
10時間以上の飛行歴が必要です。
9. 飛行可能な機体を選択してください。:[機体選択]-機体を選び-[機体追加]

申請書を作成する

[申請書の作成(新規)]
1. 飛行の目的はなんですか?(複数選択可):[趣味]
2. 飛行許可が必要な理由を次から選択してください。(複数選択可):[目視外での飛行]、飛行理由:[飛行の目的と同じ]
150m以上を飛行する場合は、この後入力する項目が沢山あります。他の機関との調整結果がまだの場合は、「同時に申請中」としておけばよいと思います。
3. 年間を通じて飛行しますか? :[はい]
(1) 飛行する期間を入力してください。:申請より2週間以上先の日を入力します。
4. 飛行する場所はどこですか?:[特定の場所・経路で飛行する]
[次へ進む]
4.(1)飛行を予定している場所はどこですか?
都道府県市区町村名等を記載してください。:xx県xx市xx町 xx橋xxKm 上流 西岸河川敷付近上空
・地図を作成してください。(最大5件):以下の手順で広域図と詳細図の2つを作成します。
[参照]
  • 飛行経路のチェックを設定。(人口集中地区H27年(総務省統計局)、空港等の周辺空域(航空局))
  • 飛行経路保存名称:"広域図"
  • 右下の矢印をクリックし、赤い六角形をクリックして、飛行範囲をクリック。
  • [確定]-[終了]-[X]-[登録する]
[参照]
  • 飛行経路のチェックを設定。(人口集中地区H27年(総務省統計局)、空港等の周辺空域(航空局))
  • 飛行経路名称:"詳細図"
  • 右下の矢印をクリックし、赤い六角形をクリックして、飛行範囲をクリック。
  • [確定]-[終了]-[X]-[登録する]
(国土地理院のサイトでは、図形の保存機能があるのですが、DIPSからだと保存機能がありません。 よって、広域図と詳細図の図形を別々に作る必要があります。このため、双方の図形に若干ずれが出ます。 もし保存機能があれば、詳細図で作成した座標ファイルを広域図で再利用できるので、保存機能が欲しいですね。)
5. 申請先はどこですか?
・申請先をチェック、選択。
[次へ進む]
6. 機体を入力してください。:[機体選択]-[全選択]-[機体追加]-[登録する]
ここで「機体名[マルチローター機HFR155V2]の目視外での飛行の適合基準が申請基準に満たしておりません。」と表示され登録できません。
[追加基準]をクリック。
4-1. 自動操縦システムを装備し、機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できること。
[機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できる。自動操縦システムは装備していないが、補助者が常に飛行状況や周囲の状況を監視し、操縦者に必要な助言を行うことで安全を確保する。]を選択。
  • 機体にカメラ等が設置されていること及びカメラから映像がプロポの画像やPC等に表示されていることを確認できる写真を添付してください。※その他を選択した場合は必要に応じて写真を添付してください。
  • 資料及び写真等:「機体に搭載されているカメラ」と「カメラ映像が表示されているモニタ画面」の写真を1つに結合したファイルを[参照]で指定する。(ファイルを1つしか添付できないので、写真を結合して1ファイルにします。)
写真は640x480〜960程度でOKです。縦横比は自由です。
4-2. 地上において、無人航空機の位置及び異常の有無を把握できること(不具合発生時に不時着した場合を含む)。
[プロポの画面において機体の位置及び異常の有無等を把握できる。]
資料及び写真等:カメラのビデオ映像を静止画にしたファイルを[参照]で指定する。
4-3. 電波遮断等の不具合発生時に危機回避機能(自動帰還機能、電波が復帰するまで空中で位置を維持する機能等のフェールセーフ機能)が正常に作動すること。
[その他]を選択し、"電波断絶時に所定のサーボ信号を出力し、スロットル等を絞るフェールセーフ機能が動作することを確認している。"と記載する。
[登録する]
[登録する]
7. 操縦者を入力してください。
[操縦者選択]-[全選択]-[操縦者追加]-[登録する]
8. 使用する飛行マニュアルを選択してください。
[航空局標準マニュアルを使用]を選択。
(マニュアルの内容は次の「航空局標準マニュアル01」を参照:https://www.dips.mlit.go.jp/portal/file_download
[次へ進む]
申請書情報管理/申請書作成(4/4)その他詳細等入力
9. 第三者賠償責任保険に加入している場合は入力してください。
  • 保険会社名:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
  • 商品名:ラジコン保険
  • 補償金(対人):100000000
  • 補償金(対物):100000000
10. 緊急連絡先を確認してください。
  • 緊急連絡先:氏名
  • 電話番号:
11. 受け取る許可書の形式を選択してください。
[電子許可証]
その他特記事項:前回の認可番号
[次へ進む]
申請書の一覧が表示されるので、内容を確認する。
[申請書の内容に間違いはありませんか?]をチェック
[申請する]

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