FMSのフォトシーナリの作成

ほんださん作成のSimScene.exeとpeff.exeを用いて、Huginなどで合成したパノラマ形式Cylindrical Image(横長パノラマ画像)からFMS用の飛行場を作る方法を紹介します。ほんださんに感謝します。
紹介するバージョン:SimScene Ver.1.81、peff Ver.1.05 (一部の絵は古いバージョンを使用)

ソフトの入手先:空雲礼賛(http://fmskatsuhiko.web.fc2.com/ (外部リンク))

1. 手順概要

1) SimScene.exeで正距円筒図法(equirectangular)パノラマ画像から、FMS用の飛行場画像ファイル(6 faces cubic)と.scnファイルを作成します。これだけで平らな飛行場ができ、FMSで使用できるようになります。
2) peff.exeで地形や障害物を.scnに書き込みます。

2. プログラムの準備

1) 「空雲礼賛」のホームページの上部の[Applicatin]をクリックし、「SimScene.exe」と「peff.exe」が入っているzipファイルをダウンロードします。
2) zipファイルを適当なフォルダに展開します。例:C:\Program Files (x86)\FMS\
3) SimSene.exeとpeff.exeのショートカットを適当なフォルダにコピーします。例:C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Flying Model Simulator\

3. パノラマ画像の準備

正距円筒図法(equirectangular)パノラマ画像を得る方法には、1)既製パノラマ写真をダウンロードする方法と、2)自分で写真撮影をして作成する方法があります。(本ページの4.章以降は、下記1)の例でダウンロードロードしたデータを用いて説明します。)

1) 既製パノラマ写真をダウンロードする方法

(1) ダウンロード:パノラマ画像があるサイトからダウンロードします。本例では、「空雲礼賛」のホームページの上部の[Flight Simulator]をクリックし、「岩見沢市陸上競技場」(riku20110926.zip)をダウンロードします。 ※ダウンロードできない時の臨時リンク:riku20110926.zip
(2) ダウンロードしたzipファイルを適当なフォルダに展開します。例:C:\Program Files (x86)\FMS\Landscape\
展開したファイル例の説明:「riku20110926.jpg」が正距円筒図法(equirectangular)パノラマ画像、「riku20110926_prv.jpg」がFMS用のLandscapeのプレビュー画面です。(普通、パノラマ画像にプレビュー画像は付いていないので後で作ります。)
参考:パノラマ画像やフォトシーナリがあるサイト
  • RC-SIM.de : http://www.rc-sim.de/
    RC Flight Simlulator用の色々なデータ(機体、飛行場、他)があります。ダウンロードページ行く為には寄付が必要です。
    [Download]-[click here for downloads]-[Registrieren(登録)|Anmelden(ログイン)]-[Webdisc]-[FMS-2.8.x sceneries]
  • komoll-fotos.de : http://www.komoll-fotos.de/
  • www.360Bilder.de : http://www.360bilder.de/

2) 自分で写真撮影をして作成する方法

(1) 「RealFlight G3.5、FMS alpha 8.5用のフォトフィールドの作り方」などを参照して作成します。
(2) 作成したパノラマ画像を適当なフォルダにコピーします。例:C:\Program Files (x86)\FMS\Landscape\
参考:作成方法が記載されているサイト

3) 他のシミュレータの画像を使用する方法

RealFlightやPhoenix R/C他のフォトフィールドの6面の画像を使用できます。この場合、既に6面に分割されているので、4.章のSimScene.exeの作業は不要になります。以下、RealFlight G3.5用のフォトフィールドを利用する例を説明します。

(1) RealFlightのフォトフィールドの入手
次のURLを開き、[Forums]-[Swap Pages]-[RealFlight G3.5]-[Airports]-[Custom PhotoFields]と辿り、好みのフォトフィールドをダウンロードします。
- Knife edge : http://www.knifeedge.com/
(2) 6面画像の取り出し
ダウンロードしたファイルの拡張子が.g3xの場合は.zipに名前を変更し、展開します。
(3) ファイル形式の変更
Paint.NET他のDirectDraw Surface (DDS) formatを読めるソフトで.ddsファイルを読み込み、.bmp形式で保存します。ファイル名に空白を含めないでください。画像サイズは1024x1024pixelsにするとよいでしょう。
- Paint.NET : http://www.getpaint.net/
  • [飛行場名]_1.dds -> [飛行場名]_front.bmp
  • [飛行場名]_2.dds -> [飛行場名]_right.bmp
  • [飛行場名]_3.dds -> [飛行場名]_back.bmp
  • [飛行場名]_4.dds -> [飛行場名]_left.bmp
  • [飛行場名]_5.dds -> [飛行場名]_top.bmp
  • [飛行場名]_6.dds -> [飛行場名]_bottom.bmp
参考:RealFlight G3.5に取り込んだ場合は、C:\Program Files\RealFlightG3\Airports\PhotoFields\飛行場名\に.ddsファイルがあります。
※ Phoenix R/Cの飛行場配布ファイル.pkgから画像ファイルを抜き取れないので、Phoenix R/Cに取り込んだものを拾います。
Phoenix R/C 5.5に取り込んだ.ddsファイル(4096x4096)は、C:\User\[User Name]\Documents\PhoenixRC\Downloaded\Sites\User-made\[飛行場名]\high\にあります。
(4) シーンファイルの作成
a. peffの[ファイル]-[6面画像を開く]で1つの.bmpファイルを読み込みます。(1つを指定すると残りの5つも自動的に読み込まれます。)
b. 画像が表示され、パラメータが次のようになっていることを確認します。
広さ:1000、回転:0.00、発進位置:X=-5、Y(FMS z)=-1.7、Z(FMS y)=0、更新:チェック
c. [ファイル]-[名前を付けて保存]で名前を「[飛行場名].scn」にして保存します。
以上で、[飛行場名].scn、[飛行場名].pfo、fms_vista.bmp(無い場合)が作成されます。
(5) 次のステップに進む
以上で、6面画像、シーンファイル([飛行場名[.scn)、[飛行場名].pfo、fms_vista.bmp(無い場合)が作成されました。従って、4.章の作業は不要です。しかし、ポリゴンが全く無い(=地面が無い)状態ですので、5.章又は6.章に進み、少なくとも地面を作成してください。

4. FMS用のフォトシーナリ画像の作成(SimScene.exe)

正距円筒図法(equirectangular)パノラマ画像から、FMS用の飛行場画像ファイル(6 faces cubic)と.scnファイルを作成します。

1) SimScene.exeを実行します。例:[スタート]-[全てのプログラム]-[Flying Model Simulator]-[SimScene]
2) プロジェクトタブの画像ファイル名の右側のボタン[...]をクリックし、正距円筒図法(equirectangular)パノラマ画像を指定します。例:C:\Program Files (x86)\FMS\Landscape\riku20110926.jpg
3) シーンファイル名をフルパスで入力するか、右側のボタン[...]をクリックし選択します。例:C:\Program Files (x86)\FMS\Landscape\riku20110926.scn
(最初はシーンファイルが無いので、別のシーンファイルを選択後、ファイル名を書き換えるとパス名の入力が楽です。但し、間違って別のシーンファイルを壊さないように注意してください。)
4) 出力画像(6 faces cubic)の基本名を入れます。(例:riku20110926)※基本名に空白を含めないでください。
5) 次のように設定します。シーンタイプ=立方体(6面)、命名規則=_left.._Bottom、出力画像サイズ=1024、出力画像タイプ=Bitmap、分割画像ファイルを出力する=チェック、シーンファイルを出力する=チェック。本例では、FMSのタブにある値は初期値を前提に説明します。
6) 出力を実行し、しばらく待ちます。
7) Explorerで以下のファイルが作成されていることを確認します。本例の場合のファイル名を以下に示します。「C:\Program Files (x86)\FMS\Landscape\」にファイルがない場合は、「C:\Users\[login user name]\AppData\Local\VirtualStore\Program Files (x86)\FMS\Landscape\」を確認する。Windows 7の場合は、ExplorerでC:\Program Files (x86)\FMS\Landscape\を開き、[互換性ファイル]をクリックすると「C:\Users\[login user name]\AppData\Local\VirtualStore\Program Files (x86)\FMS\Landscape\」が見えます。
  • シーンファイル : riku20110926scn
  • Vista用ダミー画像 : fms_vista.bmp
  • 後画像 : riku20110926_back.bmp
  • 下画像 : riku20110926_bottom.bmp
  • 前画像 : riku20110926_front.bmp
  • 左画像 : riku20110926_left.bmp
  • 右画像 : riku20110926_right.bmp
  • 上画像 : riku20110926_top.bmp
SimScene2.jpg(113166 byte) SimScene3.jpg(82132 byte)
※ 参考:Phoenix R/C用の飛行場の作成
SimScene.exeで生成した6面正方画像(4096x4096)をPhoenixBuilderで取り込むことにより、Phoenix R/C用の飛行場を作成できます。
画像ファイル名とPhoenixBuilderのPanoramasのCube PanoのPropertyのPanelsとの対応は次のようになります。+X=front/1、+Z=right/2、-X=back/3、-Z=left/4、+Y=top/5、-Y=bottom/6
詳しくは次のサイトを参照ください。:http://www.phoenix-sim.com/guides.asp
http://www.phoenix-sim.com/guides/PhoenixGuides_creator.pdf
次のフォルダに詳細なガイドがあります。:C:\Program Files (x86)\PhoenixBuilder\resources\userGuide\userGuide.rtf
8) プレビューファイルの作り方
(1) 上記画像でプレビューにしたいファイルをデスクトップにコピーし、[.scnの"."の前のファイル名]_prv.jpgに名前を変えます。例:riku20110926_prv.jpg
(2) 作成したファイルをペイントで開きます。[サイズ変更]-[ピクセル]で縦横を200ピクセルにし、[OK]で200x200ピクセルに変更し、上書き保存します。
(3) プレビューファイルをシーンファイルと同じフォルダに移動します。例:C:\Program Files (x86)\FMS\Landscape\
9) 元のパノラマ画像を削除します。例:riku20110926.jpgを削除する。
10) FMSを起動し、[Landscape]で.scnを指定します。例:riku20110926.scnを開く。

以上でフラットな地表が設定されたフォトシーナリーをFMSで利用できます。これでも操縦練習には十分使えます。

5. 下絵の作成(peff.exe)

ポリゴンの配置のガイドとなる下絵を衛星写真、地図、平面図などから作成します。下絵は必須ではありませんが、位置合わせをした下絵を作っておくとポリゴンの位置決めが楽になります。

1) パノラマ画像の中心位置と方向の確認

FMSでシーンファイル(.scn)を開き、正面の方向と足元の位置(原点)を確認します。SimScene.exeでシーンファイルを作っていない場合は、peff.exeでシーンファイルを開き、[視点]-[原点]で正面の方向と足元の位置(原点)を確認します。

2) 下絵の作成

(1) Google Earthや地図ソフトでパノラマの撮影位置が中心になるように衛星写真または地図を表示します。(Google Earthの場合は、[表示]-[リセット]-[傾斜]で真上からの写真にします。)(後でずれを調整するので多少ずれててもよいですが、できるだけ正確に合わせておくと後の補正作業が楽になります。)
(2) 衛星写真または地図上の距離を示すスケールを表示します。(Google Earthの場合は、[表示]-[縮尺の凡例])
(3) オブジェクト(ポリゴン)を配置したい範囲が表示されるように表示縮尺を調整します。
(4) 正面の方向が左になるように衛星写真または地図を回転します。
(5) 下絵用に画像をファイルに保存します。(Google Earthの場合は、[編集]-[画像をコピー]で画像をクリップボードにコピーし、IrfanView他でクリップボードの画像をファイルにします。[Print Screen]キーで画面コピーしてもよいです。)

3) 基準円の追加

下絵をInkscapeやGIMPなどの画像編集ソフトで開き、スケールの長さをピクセル数で測り、100mのピクセル数を計算します。そして、100mに相当するピクセル数の直径の円を複数画面に書き込み、下絵を保存します。(後で円を消すので、InkscapeやGIMPでは別レイヤーに円を書き、InkscapeやGIMP形式でも保存しておきます。)

ruki_map2.jpg(41161 byte)

4) 滑走地面兼格子の作成

(1) peff.exeでシーンファイル(.scn)[*]を開き、[ポリゴン作成]ボタンをクリックして、以下の設定で地面兼100m間隔の格子となるポリゴンを作成します。
分割数:X=10、Y=10。サイズ:X=1000、Y=1000。位置指定:位置指定、X=0、Y=撮影カメラの高さを0mとしたときの地面の高さ(例:-1.7m)、Z=0。
* : SimScene.exeで"C:\Program Files (x86)\FMS\Landscape"にシーンファイルを保存しましたが、そこにシーンファイルがない場合は、"C:\Users\[Login user name]\AppData\Local\VirtualStore\Program Files (x86)\FMS\Landscape"にあるので、それを開きます。
peffe01.jpg(36162 byte) peffe02.jpg(39018 byte)
(2) レイヤー名をダブルクリックし、名前を"Ground"に変更します。そして、レイヤーに鍵マークを付けて、編集できないようにします。

5) 下絵とpeffの縮尺合わせ

(1) peffで[視点]-[原点]にして視点を原点に移動し、[視点]-[真上]で原点の上から見た表示にします。
(2) IrfanViewなどの画像を回転・縮小拡大表示できるソフトで下絵を表示します。
- IrfanView : http://www.irfanview.com/
peffe03.jpg(41350 byte)
(3) ウィンドウを透明表示する「窓助タッチ(winthrutouch.exe)」を起動し、下絵を表示しているウィンドウを半透明表示にします。そして、「窓助タッチ(winthrutouch.exe)」の「//」ボタン(トグル動作)をクリックして、裏側のウィンドウを操作できるようにします。(blenderの下絵表示のような機能をwintrutouch.exeで代用します。)
- 窓助タッチ(winthrutouch.exe) : http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-SantaClara/1613/soft.html
(4) マウスホイールとpeffのウィンドウサイズの変更でpeffの表示縮尺を変えて、Groundポリゴンの格子(100m)と下絵の円(100m)が同じサイズになるようにします。
peffe05.jpg(33352 byte)

6) 下絵とpeffの位置の粗調整 (x座標, z座標)

下絵の足元(原点)の位置にpeffの原点が来るように、双方のウィンドウ位置を動かします。

7) 位置合わせ用のポリゴンの作成

カメラの高さ[*1]の近くで方角が正確に見える対象物を3つ以上決め[*2]、その位置に2辺が垂直の位置合わせ用のポリゴンをGroundとは別のレイヤーに作成します。具体的には、水平な四角のポリゴンを作成し、x軸又はz軸を中心に90度回転させて垂直にします。そのレイヤー名を「Marker」にします。そして、そのレイヤーのポリゴンを全選択します。
*1:高さとは正確には正距円筒図法(equirectangular)パノラマ画像の中心の水平面の高さです。普通はカメラのパンの面なので、カメラの高さになります。
*2:対象物は同じような方位に偏らないように選択します。本例では、グランドのゲート、センターハウス、センターハウスの反対側の階段などを選択しました。
peffe06.jpg(54427 byte) peffe07.jpg(53404 byte) peffe09.jpg(55934 byte) peffe10.jpg(59772 byte) peffe11.jpg(57720 byte)

8) 位置合わせ用ポリゴンの位置調整 (x座標, z座標, y軸回転)

(1) peffの表示を原点にして、マウスを右クリックでドラッグし、位置合わせ用のポリゴンとパノラマ背景の絵の水平方向のずれを確認します。
peffe12.jpg(29905 byte)
(2) X、Z軸の水平方向の移動と、Y軸中心の回転のみで、位置合わせ用のポリゴンと背景を合わせます。この時、以下の手順で実施すると良いです。
a. 全てのポリゴンのずれ量が同じ距離になるように、位置合わせ用のポリゴンをX、Z軸方向に移動します。
b. MarkerレイヤーのポリゴンをY軸を中心に回転させ、位置合わせ用ポリゴンと背景を一致させます。
peffe13.jpg(28621 byte)

9) 下絵の回転 (y軸回転)

(1) peffで[視点]-[原点]にして視点を原点に移動し、[視点]-[真上]で原点の上から見た表示にします。
peffe14.jpg(19098 byte)
(2) 位置合わせポリゴンと下絵の位置が一致するように、下絵の表示を回転移動させます。(IrfanViewの場合は、[Image]-[Custom/Fine rotation]で回転し、保存します。Inkscapeの場合は、[オブジェクト]-[変形]-[回転]で回転します。)
- 分度器で測りましょ : http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se345469.html
peffe15.jpg(18776 byte) peffe16.jpg(18857 byte)
(3) peffのGroundの格子ポリゴンに合うようにGIMPやInkscapeなどで下絵に格子を書き加えて保存します。
peffe17.jpg(27652 byte) ruki_map3.jpg(28987 byte)

以上で下絵とpeffのx,z座標とy軸の回転角度が一致しますた。(後は下絵に合わせてポリゴンを作成します(6.章)。完成したら、最後に位置合わせ用ポリゴンを削除します。)

10) グランド面の高さ方向のずれ (z座標, x軸回転, z軸回転)

z軸の座標とx,z軸の回転は高さ方向のずれに現れます。本例ではグランド面のポリゴンと実際のグランド面が同じ平面なので、peffの視点を原点にした状態で、z軸の座標の変更とx,z軸の回転を行うことにより、グランドのポリゴンとパノラマ写真のグランドの高さを合わせることができます。
具体的な手順を次に示します。

(1) 先に作成した位置合わせポリゴンのグランドに接している辺(下の辺)のz座標値をグランドの高さ(例:-1.7(m))にします。
(2) Groundレイヤーの鍵マークを外し、GroundレイヤーとMarkerレイヤーの全ポリゴンを選択します。
(3) 視点を原点にして背景と位置合わせポリゴンの下辺の高さのずれを、ポリゴンのz軸方向の移動とx,z軸中心の回転で合わせます。
(4) グランドの高さより飛行機の高さをわずかに高く設定します。
peffe20.jpg(22034 byte) peffe22.jpg(21654 byte) peffe23.jpg(21647 byte)

6.FMS用のフォトシーナリのポリゴンの作成(peff.exe)

地形や障害物を.scnに書き込みます。

1) シーンファイルの読み込み

(1) peff.exeを実行します。例:[スタート]-[全てのプログラム]-[Flying Model Simulator]-[peff]
(2) [ファイル]-[開く]で.scnファイルを開きます。例:riku20110926.scn

2) 滑走路となる平面を作成

5.章で滑走面を作成していない場合は、ここでまず単純な水平面である飛行機の滑走面のポリゴンを作ります。サイズは1000m四方とし、100m間隔に10分割されたものを例に説明します。

(1) 右のツールボックスの[ポリゴン p]ボタンを右クリックします。
(2) [分割数]をXZ共に10、[サイズ]をXZ共に1000 m、[位置指定]を[位置指定]にし、XとZを0 m、Yを撮影面から水平面までの距離(通常撮影高さのマイナス値。例では-1.7 m)を入れ、[作成]をクリックします。
(3) 右側のレイヤー名「レイヤー1」をダブルクリックし、[Ground]に名前を変更します。
peff1.jpg(312782 byte) peff2.jpg(383044 byte)

3) センターハウスを作成

Google Earthでセンターハウスの位置と大きさを測り、peffでセンターハウスのポリゴンを作成する方法を説明します。5.章で下絵を作成している場合は、[視点]-[原点]で視点を原点に移動し、[視点]-[真上]で原点の上から見た表示にし、下絵を半透明表示にしてpeffの位置とスケールを合わせた後、(5)に進みます。

(1) Google Earthでパノラマの撮影場所を表示します。例:Google Earthで「岩見沢市役所 東山公園陸上競技場」を検索します。
(人工物が無く標高差が大きい地形の場合は、カシミール3D(http://www.kashmir3d.com/ (外部リンク))などの等高線が表示される地図ソフトを利用すると良いです。)
(2) peffで[視点]-[原点]にして視点を原点に移動し、[視点]-[真上]で原点の上から見た表示にします。Google Earthと並べて表示し、Google Earthの表示方位をpeffに合わせます。Google Earthで[表示]-[リセット]-[傾斜]をクリックして真上からの表示にします。
peff3.jpg(838939 byte)
(3) Google Earthの左下の縮尺スケールから100mの画面上の長さを求め、先に作成した滑走面のポリゴンの横1マスの画面上の長さがGoogle Earthと同じになるように、peffの拡大率をマウスホイールとウィンドウサイズで調整します。
(参考:画面上の長さを測るのには、Window Ruler(http://www.hexagora.com/en_dw_winruler.asp (外部リンク))や、測ルンです(http://onegland.main.jp/hakarun/ (外部リンク))を使うと便利です。測ルンですは縮尺を変えてm単位で読み取ることができます。)
(4) peffとGoogle Earthの方位と縮尺が同じになったら、Google Earthをアクティブにして[Alt+Prt Sc]でコピーし、IrfanView(http://www.irfanview.com/ (外部リンク))などの画像編集ソフトに貼り付けて下絵として保存します。
(5) 下絵をすけふれーむ(http://s-mart.rgr.jp/gc/sukegazo/ (外部リンク))や「IrfanView」+「窓助タッチ(winthrutouch.exe)」で開いて、下絵とpeffの画面を重ねます。
suke1.jpg(92989 byte)
(6) Google Earthのセンターハウスの位置関係に合うように、peffの機体マークをカーソルキーで動かします。(機体マーク:blender3D Cursorのようにポリゴンを作成する位置を指定することができるポインターです。)
peff4.jpg(249346 byte)
(7) 右のレーヤーの[新規]をクリック、追加されたレイヤー名をダブルクリックし、Houseに名前を変えます。House以外のレイヤーには鍵マークを付けておき、Houseを選択状態にします。
(8) 右のツールボックスの[ポリゴン p]ボタンを右クリック。 [分割数]をX=2、Z=3、[サイズ]をX=31(センターハウスの奥行き15.5mの2分割倍)、Z=169.2(センターハウスの幅56.4mの3分割倍)、[位置指定]を[機体位置]にし、Y=1.3(センターハウスの高さ3m+滑走面の高さ-1.7m)を入れ、[作成]をクリックします。(センターハウスの奥行きと幅はGoogle Earthから読み取ります。但し、後で調整するので適当な値でも良いです。高さは後で修正するので適当に入れます。)
peff5.jpg(112834 byte) peff6.jpg(187347 byte)
(9) peffの右のツールボックスの[選択s]ボタンをクリックし、センターハウスのポリゴンの右上と右下の面を選択し、削除します。上下右の3面が壁になります。
peff7.jpg(71745 byte) peff8.jpg(69585 byte)
(10) 壁の下側の頂点を全部選択し、右の[位置あわせw]ボタンをクリックし、Y=-1.7にします。次に壁の上下の頂点を1組ずつ選択し、[位置合わせw]でxzを上の頂点に合わせます。左の壁を立てたら、左の壁の手前下の頂点と正面の壁の左下の頂点を順番に選択し、右の[あつめる]ボタンをクリックします。
peff9.jpg(97841 byte) peff10.jpg(86508 byte) peff11.jpg(94345 byte) peff12.jpg(82438 byte) peff13.jpg(77890 byte)
(11) [視点]-[原点]、背景の[6面]ボタンをクリックし、写真との位置ずれを見ます。
peff14.jpg(248536 byte)
このように建物の底面の位置がずれてしまっている場合は、奥行き方向(x)か高さ方向(y)のどちらかが間違っています。ポリゴンの建物の幅と滑走面のポリゴンの格子のセンターハウスとのずれを考えると、滑走面と建物はもっと高い位置(y)にあり(=撮影高さが低い)、撮影位置(x)はもっと建物に近いのかもしれません。そこで、滑走面と写真の位置を確認すると、滑走面と写真の傾きが一致していないことが分かりました。
peff15.jpg(252072 byte)
(12) 背景の写真が傾いている場合は、合成前の写真を使用してhuginで合成し直します。グランドのポリゴンが傾いている場合は、peffでグランドのポリゴンを選択し、写真に合わせて傾けます。具体的には[選択範囲]-[選択解除]で選択を解除し、右側のレイヤーで「Ground」のみ鍵マークを外し、[選択範囲]-[全選択]で滑走面を全選択し、右のツールパネルの[回転 c]-[数値設定]でX軸とZ軸を少しずつ(例えば±0.1度)変えて写真に傾きを合わせます。
peff16.jpg(174638 byte)
peffで保存をし、FMSで飛行機をぶつけて位置を微調整します。
peff17.jpg(258482 byte) peff18.jpg(106188 byte)
(13) 奥行き方向(x)のセンターハウスの位置が決まったら、次にセンターハウス全体の高さ(y)を移動して、手前の壁の下辺を写真に合わせます。その後、左右の壁はz軸のみ、上面はy軸のみ変更して、写真に合わせます。
peff19.jpg(244343 byte) peff20.jpg(249785 byte) peff21.jpg(262889 byte)
(14) センターハウスの手前の面を選択し、[選択範囲]-[背景を適用する]をクリックします。これで、センターハウスの後ろに機体が入ると機体が消えます。
(15) 手前の面以外は裏側が視点に向いているので、面を選択後、[選択範囲]-[面を反転する]にします。これにより、FMSでポリゴン端部に赤い線が出ることを防ぎます。以上で、センターハウスが完成です。
peff22.jpg(123953 byte)

4) センターハウスの左後ろの林を作成

垂直の平面ポリゴンを作成し、林をマッピング表示します。

(1) カーソルキーで機体マークを林の前面中央位置に移動します。
(2) 既存のレイヤーに鍵マークを付け、右のレイヤーの[新規]で「Tree_7」と名前を付けたレイヤーを作成し選択状態にします。
(3) 右のツールボックスの[ポリゴン p]ボタンを右クリックします。 [分割数]をX=10、Z=1、[サイズ]をX=68 m、Y=20 m。(幅はGoogle Earthを計ルンですで測定した値です。高さは適当です。)
(4) [回転 c]-[数値指定]-[Z軸]で回転角度を-90にして、ポリゴンを垂直に立てます。
(5) [回転 c]-[Y軸]でマウスをドラッグし下絵にポリゴンの角度を合わせます。
peff31.jpg(98343 byte) peff32.jpg(98491 byte) peff33.jpg(77102 byte) peff34.jpg(56461 byte)
(6) [視点]-[原点]にし、マウスで林が正面になるようにします。(ここでXZ位置が合っていない場合は、下絵と背景の撮影点がずれている為であると思われますが、多少のずれは気にしないことにします。)
(7) [移動v]、マウスドラッグで林の位置に合わせます。
(8) [拡大q]、マウスドラッグで林の位置に合わせます。
(9) [移動v]、各頂点をマウスドラッグし林の位置に合わせます。
(10) 林のポリゴンの面を全部選択し、[選択範囲]-[背景を適用する]をクリックします。これで、林の後ろに機体が入ると機体が消えます。
peff35.jpg(71208 byte) peff36.jpg(69233 byte) peff37.jpg(69635 byte) peff38.jpg(69253 byte) peff39.jpg(50738 byte)

作成したファイル(riku20110926.scn、riku20110926.pfo)は、riku20110926scn.zipです。5.と6.の作業が面倒な方は、4.の作業後、このファイルを展開してできたファイルを4.章のriku20110926.scnがあるフォルダに上書きで入れて、peffからriku20110926.scnを開いてください。

7. FMSの設定

8. その他

9. 等高線がある地図の利用

下絵に等高線がある地図を利用する案です。水準器で水平に撮影され、GPS等で撮影座標(x,y,z)と撮影方角が分かれば、地図と合わせることが楽になると思われます。

1) 地図ソフト「カシミール3D」で地図を表示し、前記「5.下絵の作成」の手順で下絵を作成します。
2) 「すけふれーむ」や「IrfanView」+「窓助タッチ(winthrutouch.exe)」などで下絵を表示し、peffと重ね、同じ縮尺になるようにpeffの表示倍率やウィンドウサイズを変えます。
3) 等高線に合わせてポリゴンを作成します。
katsurazawa1.jpg(71452 byte) katsurazawa2.jpg(71639 byte) katsurazawa3.jpg(72828 byte)

雑談:3DWear Landscapeという地図から3Dデータを作れるソフト(シェアウェア)を発見しました。STLを出力できるようなので、Blenderで読んで、xファイルに書き出せば....?

10. For English windows user

SimScene.exe and peff.exe are for Japanese windows. To display Japanese menu in English windows 7 Ultimate or Enterprise, [Start]-[Control Panel]-[Clock, Language, and Region]-[Region and Language]-[Administrative]-"Language for non-Unicode programs"[Change system locale...]-[Japanese (Japan)]-[OK]-[Restart now]...Restart

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